TEPCOインターカレッジデザイン選手権

建築コンペ・イベント情報 --【KENCHIKU】

  • テーマ 「非家族と暮らす住宅」

今回のテーマを考えたとき、最初に浮かんだのは、alienと暮らす家だった。
現代社会において、家族と暮らすことを暗黙の前提としている住宅に対し、
絶対的な他者を受け入れる場をつくること。
ただし、映画の影響により「エイリアン」では怪物のイメージが強すぎるから、
もう少し間口を広げて、テーマは「非家族と暮らす住宅」とした。
古今東西の住まいを概観すると、きわめて多様なあり方が確認できる。
戦前の日本住宅のプランを見ると、女中室、老人室、書生室などの部屋名が散見される。
同様に家族の定義も決して一様ではない。
それゆえ、血縁ではなく、同じ火=炉を共有することを家族とみなす考え方もある。
集落や民家では、馬やウシも人間と同じ部屋で住むことがある。
岡崎京子のマンガでは、ワニと暮らすOLの物語があった。
しかし、同じ家に住んでしまえば、誰であれ、何であれ、「家族」となるならば、
非家族と暮らす住宅というテーマは論理的に矛盾してしまう。
したがって、ここでいう「家族」とは、ドゥルーズガタリの議論にならい、
<パパーママー私>というオイディプスの三角形によって定義される形態をさす。
もちろん、現代では、<パパーママー私>が同じ屋根の下で暮らしながら、
非家族的に関係している状況もすでに発生しているかもしれない。
従来の建築の姿を決定的に変える契機として、
21世紀初頭という時代性をとらえた非家族のための住宅を構想してください。
それは美化された近過去を懐かしんで、家族の解体を嘆くのではなく、
むしろ他者との生活を積極的にうたう居住空間になると思われます。

五十嵐太郎

  • 応募対象 応募希望者はインターネット登録フォームに応募者(2人以上のグループ・研究室で応募する場合は代表者)の氏名(ふりがな),住所,年令,電話番号,学校名,学校連絡先,電話番号,(学校)を明記の上,登録.)
  • 賞 最優秀賞(1点)30万円 優秀賞(2点)各10万円 佳作(7点)各5万円
  • 登録締切 11月16日(金)
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